配達員の負担を軽減する、日本郵便の新サービスとは？

2019年の春を目途に、日本郵便が通販や百貨店の荷物を玄関前に置いて配達完了とするサービスを開始しようとしていますね。ここのところ物流や配送業界の人手不足は深刻化しており、需要と供給のバランスが明らかに崩れています。

通販が利用しやすくなったことで扱う荷物は激増しているのに、それを届けるスタッフは圧倒的に不足しているのです。玄関前に荷物を置いて配達完了とするサービスは、配送スタッフの負担を少しでも軽減するための苦肉の策だといえるでしょう。

そもそも、届けられた荷物を1回で受け取れず再配達になってしまうのは、配送スタッフに対してとても大きな負担ですよね。受け取る側にもやむをえない事情があるでしょうし、人ですからうっかり忘れて不在にしてしまうこともります。

しかし、そのたびに配送スタッフが余計な労力を費やすのは負担以外の何でもないですし、1回で受け取れるようにしっかりと配慮しないといけません。ただ、そうはいってもなかなか受け取れない人がいるでしょうから、このサービスを始めることは悪くないです。実際にそのほうが都合が良いと考える人も、受け取る側に多く存在するでしょう。

ですが、やはりセキュリティの面で不安を残しますよね。玄関前に無造作に荷物が置かれているわけですから、盗難被害に遭ってしまうかもしれません。このサービスでは事前にどうするかを選択できるようなので、了承した時点で受け取り側にも責任が生まれることになります。たとえ大して重要ではない荷物だったとしても、届けられていない、盗難に遭ったとなれば一大事ですよね。

ですので、よっぽど田舎で外からの人が誰も来ないような地域ならまだしも、都会ではやや不安が募ってしまうサービスなのは否定できません。サービスを開始してみないと実際にどうなるのかはわかりませんが、トラブルがまったくないと考えるのは楽観視に他ならないです。

通販はとても便利で買い物を楽にしてくれますが、買った物を届けてくれる人の存在を忘れてはいけません。それが仕事なんだからやって当たり前だと思うのではなく、どうやったら配送スタッフの人が楽に荷物を届けられるのか、しっかり配慮しないといないといけません。

何度も再配達に来てもらうのは時間と労力の無駄ですので、そうさせない努力が必要です。荷物を受け取る側が配慮することで、配送や物流への負担は減らすことは十分可能です。ですから、通販を利用する時はぜひとも気をつけたいものですね。