「和歌山毒物カレー事件」から20年。事件を振り返る
あの事件から20年。
最近、20年前に起こった事件の話題がテレビなどで報道されていますね。
その事件とは和歌山で起こった毒物カレー事件のことです。この事件は、夏祭りで提供されたカレーにヒ素を混入させ、4人の方が亡くなったという事件です。
事件の主犯である林眞須美容疑者は死刑判決が確定して、現在その執行を待っている状態です。報道をみているとカレーを食べて亡くならなかった方もいますが、中には障害が残った人もいるようで20年の時が過ぎても、被害者にとってはまたまだ続いているのかと思わずにはいられませんでした。
また、お子さんがなくなったお家では、未だに部屋がそのままになっていると聞いていると、胸が痛みました。人によっては前に進もうと子供の部屋を片付けられる人もいますが、やっぱりできない人もいますよね。
被害を受けた人やその家族にとっては長い20年であり、今後も続いて行くのでしょう。
一方で、当時小学生だった死刑囚の長男は事件後に児童養護施設に送られたそうですが、かなりつらい生活を送ったのようです。
職員からの心ない言葉、性的な虐待、同じ養護施設の子供によるいじめ。私は正直このすべてが本当であるのかはメディアではないので、裏取りなどはできませんが信じられませんでした。
しかし、彼の体に刻まれた傷をみれば信憑性は高いのではいかと感じました。
そうだとするとその養護施設はいったい何をしてるんだ!と言いたくなりました。
はっきりいって職員というか、施設として失格ではないでしょうか。
例え犯罪者の子供であろうと心のケアや監督をしっかり行うべきではなかったのかと思わずにはいられません。
まして、性的な行為を強要する職員については論外です。
さらにかわいそうだと思ったのは、彼は施設を出たあとにも様々なことで職場を転々とし、結婚も破談になったそうです。
やはり死刑囚の子供であるということが、大きな影響を与えたようです。
アメリカなどの外国では、例え犯罪者や死刑囚の子供でも親と子供は別だと扱われています。もちろん実際に嫌がらせや差別がないのかといえばあるのかもしれませんが、もう少し許容する社会になるべきではないのかと考えました。
容疑者が罰を受けるのはもちろんのことですが、子供には関係ないことでしょう。
あの時何があったのか...?
最後に実はこの事件は状況証拠しかなく死刑判決が出た事件です。
正直本当のところはわかりませんが、林眞須美死刑囚は無罪だといって控訴しましたが、棄却されました。
ネットで検索するだけで冤罪なのではないかというサイトもみることができ、実際にあの時あの場所で本当に何が起こったのかは私にはわかりません。
私は基本的には警察や検察を信用していますが、事実冤罪があることも確かです。
もし、冤罪であったのなら、林眞須美死刑囚の刑が執行されたときには、本当はどうであったのか闇の中に消えていくのでしょうか。
それとも裁判で明らかになったことが真実なのでしょうか。
ただ、真実がどうであれ明らかなのは亡くなった人は戻ってこないことと、被害者と遺族、加害者の家族はまだ苦しんでいるということでしょう。