インバウンド需要がなくても、日本経済は安定できるのでは?
私の住んでいる周辺では、いわゆる外国人観光客が多い場所としてかなり知られています。特に年に何回かあるアジア諸国の大型連休がある時期には、大きなスーツケースを引っ張るアジア人観光客が多数訪日している姿が目立ちます。
テレビや新聞の報道などでは、相次ぐ地震や台風などの影響でインバウンド需要が減少し経済に大きな影響を与えるのではないか、という論調を見かけますがインバウンド需要でほとんど恩恵を受けていない、私たちのような周辺住人にとってはインバウンドでやって来る外国人観光客はある意味招かれざる客であるということも言えます。
私や私の家族は外国人観光客に大きな迷惑を被ったというような経験はありませんが、小さな迷惑や鬱陶しい思いをさせられることは少なくありません。同じ界隈に住んでいる人が大きな迷惑を被ったという話も少なからず聞いています。
これは、外国人観光客に主たる問題があるという訳ではなく、どちらかと言うと受け入れる側の問題がより大きいと感じます。
ここ数年の爆発的な外国人観光客の増加と比べて、日本国内ではその爆発的な外国人観光客の受け入れ体制が十分整っているとは言い難い状態であるのは、ほとんどの人が感じることではないでしょうか。
すなわち受け入れ体制がしっかりと整わないうちは、やはり優先すべき住人の利益が失われることがあることを考えるべきでしょう。そして、その住人の利益が損なわれないようにするのは当たり前のことです。
外国を訪問する人々たちも外国人観光客を受け入れる側の人間もお互いに気持ちよく過ごすということが、これからのインバウンド需要を伸ばす大きな要因であることは間違いない事実でしょう。
それに気になるのはマスコミ報道などの嫌なあおり方です。
自然災害の多い日本では全く仕方のないことですが、災害によってインバウンド客が減少したことがまるで日本経済に大きなダメージを与えるような論調をかなり見ました。
数字を見れば明らかなように、インバウンド需要はまだまだ日本経済に与えるようなインパクトがあるとは到底考えられません。
もちろんあることに越したことはありませんが、なくなっても日本経済に大きな影響を与えることはほぼないと言っていいでしょう。
将来のことはよくわかりませんが、これから未来永劫にインバウンド需要が安定してあるとは、私にどうしても考えられません。ということになれば、インバウンド需要は特殊な事例としてあくまでプラスアルファの経済効果として考えておくべきでしょう。