スパイスカレーの食べ歩き歴10年。カレーフリークが語るカレーブームの話
私がカレーの食べ歩きを始めてから10年近くになってきました。カレーライスは日本の国民食と形容しても構わないくらいのメジャーな料理ですが、私が食べ歩きをしていたのはカレー専門店のカレーライスやインド料理店のカレーライスが中心で、いわゆる欧風カレーやインドカレーと呼ばれる分野でした。
カレーフリークになったのは、個人的にカレーライスが大好きだったということもありますが、私のよく見ていたグルメ系のブロガーもカレーライスが大好きのようで、カレー専門店やインド料理店の紹介をしていたことにも大きな影響を受けたのかもしれません。
そして、5年くらい前から私の地元ではスパイスカレーというカレーの新たなムーブメントがやってきました。
もちろん、ベースはカレーライスですから欧風カレーやインドカレーに似たようなカレーもありましたが、それでも今までの欧風カレーやインドカレーとはスパイス使いの豊富さや今までのカレーより自由度の高さなどから一線を画していたのがスパイスカレーだったのです。
カレーフリークの私もそのスパイスカレーにどっぷりとはまってしまいました。スパイスカレー店がどんどん増えて来たことを考えてみると、スパイスカレーは従来のカレーフリークだけではなく、新しいカレーフリークを生み出したようです。
現在でも私の地元ではスパイスカレー店がどんどん出店しています。閉店するスパイスカレー店も多いですが、それ以上に新規出店が多いですから全体的にはスパイスカレー店は増えてきていると考えられます。
それだけではなく、雑誌やテレビ番組でスパイスカレー店のことが取り上げられることが多くなり、私の地元だけではなくスパイスカレーブームが全国的な広がりを見せているもひしひしと感じます。
また、スパイスカレーという分野を飛び出してもっと自由な発想で生み出されたカレーも見かけるようになってきましたから、カレーの一大ムーブメントが来ていると表現できるかもしれません。
ただ、昔からのスパイスカレーフリークとして心配しているのは、ここまでのスパイスカレーブームになるといろいろなスパイスカレーが出てくるわけですから、同じスパイスカレーでも玉石混淆になってしまう可能性が否定できません。
私も新しく開店したスパイスカレー店を訪問しても、以前よりも目新しさを感じなくなっています。全体の質の低下はブームの終わりを示唆しているのかもしれませんから、スパイスカレーブームを続けるためにもスパイスカレー店同士での切磋琢磨は欠かせないでしょう。