令和元年5月12日に行われた「G1レースヴィクトリアマイル」について
春のマイル女王を決定する競馬のG1レースのヴィクトリアマイルが、令和元年の5月12日に東京競馬場で行われました。
世界的名牝アーモンドアイの出走はないものの、アーモンドアイと同世代で1番人気に支持されたラッキーライラック、同コースのNHKマイルCを勝った実績を持つ東京巧者のアエロリット、鋭い末脚で確実に追い込んでくるプリモシーンなど、多彩なメンバーが顔を揃えました。
アーモンドアイがいないため単勝オッズも割れ気味で、競馬ファンとしては予想のしがいがあったレースだといえますよね。
そんな混戦のヴィクトリアマイルを制して新女王に輝いたのは、レーン騎手の騎乗したノームコアでした。それも1分30秒5というかなり速いタイムのレコード勝利というのですから、なかなかビックリですよね。
このノームコア、前走の中山牝馬Sを1番人気で7着に敗れていたこともあり、実力は認められつつもそれほど人気になるわけではない5番人気の評価にとどまっていました。単勝10倍を切っているわけですから人気馬には違いないものの、ファンとしては走るのかどうか半信半疑の印象でした。
ですがこのノームコア、心強い味方をつけていました。それが鞍上のレーン騎手です。レーン騎手は来日を果たすやいなやすでに大暴れしており、平成最後の中央重賞となった新潟大賞典を勝ち、ヴィクトリアマイルの前日に行われた京王杯SCも勝っていたのです。
また条件戦でも勝ち星をポンポンと積み重ねるなど存在感を示し、そしてG1のヴィクトリアマイルもあっさり勝って見せたというのですから恐れ入りますよね。この実績を残しただけで、すでに名手確定なのは間違いありません。競馬場にしばらくはレーン旋風が吹き荒れるだろうと容易に想像できます。
またノームコアはハービンジャーとクロフネの血統というのも、なかなかいいですよね。最近ではいわゆるサンデーサイレンス系ばかりになりがちな競馬界ですので、ハービンジャーやクロフネの血を持つ競走馬が活躍するのはそれだけでロマンがあります。ハービンジャーもクロフネも十分メジャー血統なのですが、もっと頑張ってくれたら競馬はさらにおもしろくなるはずですよ。
惜しかったのは2着のプリモシーンで、ノームコアとの差はわずかクビだけでした。ただ鞍上が牝馬と相性の良い福永騎手に代わってからは連続好走していますし、勝つチャンスはめぐってくるはずです。
なかなか見どころの多かった令和元年のヴィクトリアマイルでした。